世界的な人口増加に伴う水産物需要の高まりは、水産物の輸出拡大を促進し、水産資源の枯渇とも相まって、産地社会における水産物の稀少化を招いている。特に、人口増加が著しいアフリカ地域では、砂漠化による農地や牧畜可能な土地が減少していることから、食料・職業の観点からも漁業・水産業の重要性は高まっている。本研究の調査地である西アフリカのセネガル共和国は、国民が一年のうち消費する動物性たんぱく質の70%を魚に依存しており、労働人口の約15%を零細水産諸アクターが占めている漁業大国である[Dubois and Zografos 2012]。しかし現在、セネガル国内では水産物の輸出拡大や資源の枯渇を背景に水産物の稀少化が問題となっており、それに伴って、零細水産アクター、特に女性の零細水産加工業者の失業が引き起こされている。
DuBois, C. and C. Zografos. 2012. Conflicts at Sea between Artisanal and Industrial Fishers: Intersectoral Interactions and Dispute Resolution in Senegal, Marine Policy 36(6): 1211-1220.