京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 COSER Center for On-Site Education and Research 附属次世代型アジア・アフリカ教育研究センター
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科

フィールドワーク・レポート/グローバル地域研究専攻

インドの受験産業に関する人類学的研究

対象とする問題の概要  コーチングセンターとは、日本の予備校のような大学受験を目的とした機関である。世界でも有数な受験大国であるインドにおいて、近年コーチングセンターへの需要が急速に高まっている。工科系大学試験に特化したコーチングセンターの…

カンボジア地方州における養殖漁業――ポーサット州とシェムリアップ州の養殖業者を事例に――

対象とする問題の概要  カンボジアはその国土に東南アジア最大の淡水湖(トンレサープ湖)を擁し,湖の豊かな自然生態系に適応しながら古くから漁業資源を利用してきた。現在もカンボジアの内水面漁業(淡水漁業)の生産量は世界第五位である。しかし近年,…

現代ネパールにおける中学生・高校生の政治活動の実践に関する研究

対象とする問題の概要  近年ネパールでは、子どもが政党に付随した活動に参加することを規制する立法や啓発活動が、政府や国際組織の間で見られる[MoE 2011等]。子どもと政治の分離を主張する言説の背景には、政治的争点を理解するための理性が未…

ハンセン病コロニーにおける非ハンセン病罹患者の生存戦略――西ベンガルのハンセン病コロニーを事例に――

対象とする問題の概要  ハンセン病コロニーは、ハンセン病に罹患した患者が自分の家や村を追い出され、空き地に住処を作ることで形成された。当時彼らが物乞いのみで生計を立てていたことから、2000年代に入ってもインドのハンセン病研究はハンセン病差…

ウズベキスタンと地域安全保障

対象とする問題の概要  本研究では現代中央アジアの安全保障環境の変化を明らかにするため、独自の外交政策を展開し、バランス外交を展開してきたウズベキスタンを軸とした国際関係を分析する。 中央アジアの安全保障を考えるにあたって、米国・中国・ロシ…

モバイル・スクウォッターと公共空間の利用に関する人類学的研究――ネパールにおける露天商を事例に――

対象とする問題の概要  都市現象の一つであるスクウォッターを対象とした研究においては、都市計画がもたらすジェントリフィケーションに関連し、彼らがいかに特定の空間を占拠し続けるかという「生きる場」の獲得過程を記述してきた。その手段として個人や…

現代イスラーム世界における伝統的相互扶助制度の再興と新展開――マレーシアのワクフ制度に注目して――

対象とする問題の概要  本研究は、ワクフ制度と呼ばれるイスラーム世界独自の財産寄進制度に焦点を当て、その再興が見られるマレーシアに着目し、その実態の解明を目指す。 ワクフは、イスラーム独自の財産寄進制度であり、長きにわたりイスラーム世界の社…

カンボジア首都近郊における養殖漁業――ベトナムとの関り――

対象とする問題の概要  カンボジアは東南アジア最大の淡水湖であるトンレサープ湖を擁し、漁業はカンボジアの生態、社会、文化に密接に結びついている。1990年代の復興を通して、圧縮された近代化を経験しているカンボジアにおいて、漁業もまた急速な近…