京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 COSER Center for On-Site Education and Research 附属次世代型アジア・アフリカ教育研究センター
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科

フィールドワーク・レポート/グローバル地域研究専攻

モロッコにおけるタリーカの形成と発展(2018年度)

対象とする問題の概要  モロッコ初の大衆的タリーカであるジャズーリー教団の形成過程を明らかにするにあたり、教団の名祖ムハンマド・イブン・スライマーン・ジャズーリー(d. 869/1465)の思想と事績が重要となる。現在流布している伝記では、…

現代イランにおけるイスラーム経済の実態/ガルズ・アル=ハサネ基金を事例に

対象とする問題の概要  近年、金融の国際的な潮流のなかでイスラーム経済、イスラーム金融が注目を集めて久しい中、それらの注目はマレーシア、湾岸地域にとどまっており、報告者の着目するイランの実態に関する情報は多くない。また近年マイクロファイナン…

文学とアッタール/イランにおける近年のアッタール研究について

対象とする問題の概要  ドイツの国民作家ゲーテは『西東詩集』においてペルシアの文学作品の影響を受けたことを如実に表している詩を詠んだ。火に飛び込んで自らを燃やす蛾を恋人に例えるというペルシア文学において有名なモチーフを援用したのである。この…

アゼルバイジャンにおける国家によるイスラーム管理

対象とする問題の概要  アゼルバイジャンにおけるイスラームは、国家によって厳格に管理されている。具体的には、政府組織である宗教団体担当国家委員会、政府に忠実なウラマーによって結成されたカフカース・ムスリム宗務局がイスラーム管理を行っている。…

権力分有体制の内戦的起源/第二共和制レバノンにおける連合政治

対象とする問題の概要  本研究は内戦後の第二共和制レバノンの政治体制を内戦との継続性と変化という観点から明らかにすることを目的とする。対象国であるレバノンは宗教・宗派を基礎とした政治体制を有し、国家が公認する18の宗教・宗派集団のあいだで政…