京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 COSER Center for On-Site Education and Research 附属次世代型アジア・アフリカ教育研究センター
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科

フィールドワーク・レポート

フィールドワーク・レポート

フィールドワーク・レポートは、附属次世代型アジア・アフリカ教育研究センターが実施している「エクスプロ―ラー・プログラム」の成果です。大学院生は、このプログラムの下で、それぞれの研究対象地域において臨地研究(フィールドワーク)に従事して、地域で起きている新たな事象をみずから発見し、それを探求することによって、研究として深化させてきました。そういった知見の第一報がフィールドワーク・レポートであり、現場で得られた新鮮な感覚にあふれています。

野生動物の狩猟と地域の食文化に関する研究――ラオス北東部におけるツバメの狩猟活動について――

対象とする問題の概要  経済発展の著しいラオスでは、市場経済化の中心は外国企業・外国資本である一方、副業として行われる自然資源の採集活動は農村部の貴重な現金収入源となっている。ラオス北東部シェンクワン県で活発に行われるツバメの狩猟は、地域固…

地方都市に生きる人々――ジョグジャカルタ都市部における「つながり」の現在――

対象とする問題の概要  伝統的な自然経済から工業化、産業化の高度発展のもとグローバル化が急速に進んだ今日、コミュニティそのものの在り方も大きく変動してきた[山田2020]。一方、都市部でありながら依然として村落共同体的な性格が色濃く残る場所…

ソマリ語による歴史的知識の生産――ケニア内ソマリ人を事例として――

対象とする問題の概要  元来、ソマリ人はアフリカの北東地域に国境をまたがって広く住んでおり、ソマリアの独立前後より、こうしたソマリア国外のソマリ人居住地域をソマリアへ併合する政治運動が、ソマリア内外で盛んとなっていた。しかし、1991年に国…

ポスト狩猟採集社会におけるフォーマル教育とノンフォーマル教育の接続の実態

対象とする問題の概要  ボツワナ共和国(以下、ボツワナ)は、圧倒的多数派民族であるツワナを中心とした統合政策のもとに発展した。こうした国民国家形成の普及を実質的に担う学校教育もまた、ツワナの文化・社会システムを中心としたカリキュラムを採用し…

ガーナの手織り布ケンテのグローバル市場における可能性の探求――博士予備論文執筆にむけた予備調査報告――

対象とする問題の概要  報告者は、アフリカのローカルな経済圏の中にある手工芸品が、グローバル市場で流通することで広がる可能性の探求を目指す。具体的には、ガーナの「ケンテ」という精巧に織り上げられた手織りの布を対象にする。そしてこの布のグロー…

カメルーン北部・ンガウンデレにおけるウシの交易――ウシ商人の商慣行に着目して――

対象とする問題の概要  カメルーンを含む中部・西アフリカのなかでウシは重要な動産である。特にウシの交易は極めて大きな経済規模をもっている。18世紀から19世紀に、牧畜民フルベがこの地域のイスラーム国家建設の主体として立ち上がった背景には、人…

海と共に生きる人々――セネガル沿岸部における海産物利用と浜仕事の現状――

対象とする問題の概要  セネガル国は年間約40万トンの水揚げ量を誇るアフリカ有数の水産国であり、水産業は同国のGDPの約11%を占める重要な産業である。同国の総人口に対して15%を占める零細漁業者は、木造船を用いて漁を行う。同国では動物性た…

マダガスカル北西部農村におけるマンゴーと人の共生関係――品種の多様性とその利用――

対象とする問題の概要  栽培植物は常に人間との共生関係の中で育まれてきた。植物の品種を示す言葉は複数あるが、本研究の関心は地方品種にある。地方品種は、地域の人々の栽培実践によって成立した品種として文化的意味を含んでおり[Lemoine et…