京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 COSER Center for On-Site Education and Research 附属次世代型アジア・アフリカ教育研究センター
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科

フィールドワーク・レポート/国内エクスプローラープログラム

西アフリカにおける装いの実践 ――布を仕立てた衣服の着用にみる価値観――

研究全体の概要  西アフリカは、サブサハラアフリカの中でも布を仕立てた服の着用が多く見受けられる地域である。人々は市場で布を買い、布を仕立屋に持っていき、自分好みのスタイルに仕立てる。布で仕立てた服は日常着から結婚式などの特別着としてまで幅…

高知県安田町における闘鶏文化の維持とその継承

研究全体の概要  高知県安芸郡安田町では毎年6月から翌年12月にかけて、毎週日曜日に闘鶏大会(以下:大会)が開催されている。同地域では明治時代から現在に至るまで愛好家によって軍鶏の飼養が盛んに行われている。闘鶏は地域おこしの一環として行政の…

現代ネパールにおけるサリーの多層性 ――ファッションとしてのサリー――

研究全体の概要  本研究の目的は、現代ネパールにおけるサリーの多層的な意味づけと、その意味を生成するサリーをめぐる実践の様相を明らかにすることである。地域ごとに多様な住民を「インド国民」として統合するインドのサリーとは異なり、近現代ネパール…

「タンザニアにおける広葉樹混交林の造成と管理に関する実践的研究」のための予備調査

研究全体の概要  タンザニアでは、農地の拡大や薪炭材の採集によって自然林の荒廃が急速に進行している。この研究では、林の劣化に歯止めをかける方策として、経済性を有した混交林の育成を前提に、国内での混交林利用に関する実態調査を実施した。広大な天…

島根県津和野町のカワラケツメイ茶の生産をめぐる 自然条件の適合性と歴史

研究全体の概要  島根県津和野町では、マメ科の草本性植物であるカワラケツメイ(Chamaecrista nomame (Makino) H. Ohashi)を材料とした茶葉が生産されている。元来カワラケツメイは河原の砂地や道端また森林の緑辺…

生物圏保存地域甲武信における自然と人間の共生を目指す取り組みについて

研究全体の概要  本研究では山梨県、埼玉県、長野県、東京都の1都3県にまたがる甲武信ユネスコエコパークに注目し、登録に向けて大きな役割を果たした民間団体や行政の担当者への半構造化インタビューや現地のNPO法人での参与観察などを通じて現在甲武…

福岡市における既存/新規屋台をとりまく制度と社会関係の構築

研究全体の概要  本研究では、福岡市で2017年以降に新規参入した屋台と既存の屋台[1]が自治体や顧客、異業種の事業者とどのように社会関係を構築するのかを調査する。また両者の公式/非公式な制度の受容と醸成過程に着目する。 2021年10月1…

沖縄県における「やちむん」を介した人とモノの関係性

研究全体の概要  沖縄県で焼物は、当地の方言で「やちむん」と称され親しまれている。県の伝統的工芸品に指定されている壺屋焼を筆頭に、中頭郡読谷村で制作される読谷山焼など、県内には多種多様な工房が存在し、沖縄の焼物は県内外を問わず愛好家を多く獲…

日本における「無国籍」者の生活実態 ――国籍、入管法、在留資格制度の狭間で――

研究全体の概要  本研究は、国家による保護がない「無国籍」状態の人々が、いかに無国籍となり、国家が制定する法律や制度枠組みの中でいかに生きているのかを明らかにすることを目的としている。本研究では、人口流動性の高いボルネオ島北部のブルネイにお…

現代ネパールの若年層による社会規範の遵守と逸脱をめぐる実践 ―若年女性によるジェンダー規範をめぐるパフォーマンスに着目して―

研究全体の概要  本研究は、現代ネパールの若年女性によるジェンダー規範の実践について明らかにすることを目的としている。とりわけ、路上劇などを用いて女性運動を行う都市部の若年女性たちに注目し、彼女たちの日常における規範の実践と、劇の上演をとお…