京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 COSER Center for On-Site Education and Research 附属次世代型アジア・アフリカ教育研究センター
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科

フィールドワーク・レポート

フィールドワーク・レポート

フィールドワーク・レポートは、附属次世代型アジア・アフリカ教育研究センターが実施している「エクスプロ―ラー・プログラム」の成果です。大学院生は、このプログラムの下で、それぞれの研究対象地域において臨地研究(フィールドワーク)に従事して、地域で起きている新たな事象をみずから発見し、それを探求することによって、研究として深化させてきました。そういった知見の第一報がフィールドワーク・レポートであり、現場で得られた新鮮な感覚にあふれています。

都市への移動と社会ネットワーク/モザンビーク島を事例に

対象とする問題の概要  アフリカ都市研究は、還流型の出稼ぎ民らが移動先の都市において出身農村のネットワークを拡大し濃密な集団的互助を行う様子を描いた。これらの研究は、人々が都市においてどのように結び付けられ、その中でどのように行為するのかに…

ムリッド教団の宗教組織ダイラの編成原理に関する研究

対象とする問題の概要  本研究で対象とするダイラとは, セネガルのムスリムによって, 主に都市部において結成される宗教組織である. 特に、ムリッド教団のダイラは、都市化の際に重要な役割を果たした。都市化が始まった頃、首都のダカールはティジャ…

ウガンダ南西部の人口稠密地域における異常気象による土壌浸食と農家の対応

対象とする問題の概要  ウガンダの人口は3400万人で、2014年までの10年間における人口増加率は3.03%と高い [UBOS 2014]。人口の急速な増加は1人あたりの農地面積の狭小化と作物生産の減少をすすめ、食料不足が発生することも懸…

文学とアッタール/イランにおける近年のアッタール研究について

対象とする問題の概要  ドイツの国民作家ゲーテは『西東詩集』においてペルシアの文学作品の影響を受けたことを如実に表している詩を詠んだ。火に飛び込んで自らを燃やす蛾を恋人に例えるというペルシア文学において有名なモチーフを援用したのである。この…

クルアーン学校を「近代化」するとはどういうことか/カメルーン・ヤウンデの事例

対象とする問題の概要  カメルーンを含む西アフリカのムスリムたちは、こどもたちにクルアーンの読み方や初歩的なイスラームの知識を教える、クルアーン学校(coranic schools)と呼ばれる組織をもっている。クルアーン学校は、ムスリムたち…