京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 COSER Center for On-Site Education and Research 附属次世代型アジア・アフリカ教育研究センター
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科

フィールドワーク・レポート/2018年度レポート

モロッコにおけるタリーカの形成と発展(2018年度)

対象とする問題の概要  モロッコ初の大衆的タリーカであるジャズーリー教団の形成過程を明らかにするにあたり、教団の名祖ムハンマド・イブン・スライマーン・ジャズーリー(d. 869/1465)の思想と事績が重要となる。現在流布している伝記では、…

ジョザニ・チュワカ湾国立公園におけるザンジバルアカコロブスと地域住民との共存

対象とする問題の概要  調査地のジョザニチュワカ湾国立公園は、約50㎢と小さな国立公園だが、そこに絶滅危惧種のサル、ザンジバルアカコロブス(Procolobus kirkii) が生息している。その数は、わずか5800 頭あまりで、” 炭食…

現代イランにおけるイスラーム経済の実態/ガルズ・アル=ハサネ基金を事例に

対象とする問題の概要  近年、金融の国際的な潮流のなかでイスラーム経済、イスラーム金融が注目を集めて久しい中、それらの注目はマレーシア、湾岸地域にとどまっており、報告者の着目するイランの実態に関する情報は多くない。また近年マイクロファイナン…

ナミビア北中部におけるサンとオバンボの土地利用を巡る関係に関する研究

対象とする問題の概要  世界各地ではさまざまな先住民問題が発生しているが、中でも「土地」に関する問題はよく争点となっている。南部アフリカ一帯で遊動生活をしてきた狩猟採集民サンは、アフリカ地域における土地問題のでもとりわけ注目されてきた存在で…

霊長類研究者とトラッカーの相互行為分析/DRコンゴ・類人猿ボノボの野外研究拠点の事例

対象とする問題の概要  本研究の関心の対象はフィールド霊長類学者の長期野外研究拠点における研究者と地域住民の対面的相互行為である。調査地であるコンゴ民主共和国・ワンバ(Wamba)村周辺地域は類人猿ボノボの生息域である。1970年代から日本…

都市への移動と社会ネットワーク/モザンビーク島を事例に

対象とする問題の概要  アフリカ都市研究は、還流型の出稼ぎ民らが移動先の都市において出身農村のネットワークを拡大し濃密な集団的互助を行う様子を描いた。これらの研究は、人々が都市においてどのように結び付けられ、その中でどのように行為するのかに…

ムリッド教団の宗教組織ダイラの編成原理に関する研究

対象とする問題の概要  本研究で対象とするダイラとは, セネガルのムスリムによって, 主に都市部において結成される宗教組織である. 特に、ムリッド教団のダイラは、都市化の際に重要な役割を果たした。都市化が始まった頃、首都のダカールはティジャ…