京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 COSER Center for On-Site Education and Research 附属次世代型アジア・アフリカ教育研究センター
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科

フィールドワーク・レポート/グローバル地域研究専攻

開発がもたらした若年層の価値観の変化について―インド・ヒマーラヤ ラダックを事例に―

対象とする問題の概要  ラダックはインド最北部に位置する、4000m-8000m級の山々に囲まれた高標高、乾燥地帯である。このような地理的特徴から、ラダックに住む人々は伝統的に、互いに協力し合い、自然資源や動物資源を持続可能な形で利用し生活…

ヒマーラヤ高地における景観の人類学的研究

対象とする問題の概要  地球規模の環境問題が科学的かつ政治的に議論を呼ぶ事実となるなか、ヒマーラヤ高地は周極地域とならんで、気候変動の影響がとりわけ深刻に現れる場所であることがしばしば指摘される。しかし、この「新たなヒマーラヤの危機」をめぐ…

現代インド料理における伝統と地域性――ムンバイファインダイニング「Masque」を事例として――

対象とする問題の概要  インドではさまざまな食に関する規制が存在する。特に不浄観から低カーストからの食物のやり取りを拒絶する習慣や、信仰に根差した特定の食品へのタブーなどがある。そのため、レストランや大衆食堂で外食をするという習慣は一般的で…

現代インドネシアにおける穏健イスラーム――スーフィズム・タリーカに着目して――

対象とする問題の概要  近年、イスラーム過激派と呼ばれる勢力が台頭する中で、各国において穏健なイスラームの在り方が模索されている。インドネシアでは2019年に公認宗教及びその他ローカルな信仰を対象とした宗教的穏健化政策(Moderasi B…

ネパールにおける高カースト・ヒンドゥーと先住民族の対立について ――「牛」を事例に――

対象とする問題の概要  ネパールでは 1990 年の民主化まで、王制、ネパール語、そしてヒンドゥー教を 3 本柱とした国民統合政策が実施されていた。そのため、非ヒンドゥー教徒などは自らの文化・宗教実践が認められず、様々なヒンドゥー儀礼の実践…

インド農村部におけるウシ飼養から考察する人と家畜の関係性

対象とする問題の概要  本研究はインド農村部における農業や酪農などの生業活動を対象としたものである。 インドにおけるウシという家畜は、人々にとって様々な意味を持つ動物として日常生活の中で取り扱われている。インドにおいて多数派を占めるヒンドゥ…

マレーシアにおけるイスラーム型フィンテックの発展――ムスリム零細企業とフィンテックの活用――

対象とする問題の概要  本研究の対象は、イスラーム圏で活発化しているイスラーム型フィンテックとマレーシアのムスリム零細起業家である。特にマレーシアに注目して研究を進める。マレーシアでは、10年程前からイスラーム型フィンテックへの関心が高まっ…

現代トルコにおける福祉とイスラーム――シリア・トルコ地震時における慈善団体の活動に着目して――

対象とする問題の概要  2023年2月6日現地時刻午前4時16分、マグニチュード7.8の地震がトルコ南東部のシリア国境付近で大規模な地震が発生した。約9時間後、最初の地震の発生地から北西に95km離れたところを中心に発生した。地震が起きたと…

現代マレーシアにおけるタカーフル(イスラーム型保険)の生成と展開

対象とする問題の概要  私が研究対象とする「タカーフル」とは、端的に言えば「イスラームの教義に則った相互扶助の仕組み」である。私たちが一般的に思い浮かべる生命保険や損害保険といった商品に近いが、ムスリム(イスラーム教徒)が利用できるように工…

ヒマーラヤ地域における遊びと生業――Sermathang村を事例に――

対象とする問題の概要  私がフィールドとするヒマーラヤ地域は、「世界の尾根」とも呼ばれるヒマーラヤ山脈の影響を様々に受けている。そしてもちろん、そこに暮らす人々にも、気候や経済活動などの面で影響は及び、ヒマーラヤ地域には独自の文化や産業があ…