京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 COSER Center for On-Site Education and Research 附属次世代型アジア・アフリカ教育研究センター
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科

フィールドワーク・レポート/南アジア

現代パキスタン都市部におけるパルダ実践の様相/女性たちの語りに着目して

対象とする問題の概要  本研究においては、現代パキスタン都市部におけるムスリム女性のヴェール着用に関して、彼女たちの語りを分析する。パキスタンにおいて、女性のヴェール着用はパルダ(Purdah) という概念に結び付けられて論じられる。パルダ…

ブータンにおける女性の宗教実践とライフコースの多元性

対象とする問題の概要  南アジア社会における女性研究では、世俗としての家族と現世放棄としての出家という二項対立的な女性のライフコース選択は自明のものとされてきた。特に、女性のセクシュアリティは危険なものとされ、家族や宗教といった制度によって…

異宗教間結婚問題の現状/ヒンドゥー・ムスリム夫婦への聞き取りから

対象とする問題の概要  インドでは独立以後、ヒンドゥーとムスリムの対立が時として陰惨な暴力的対立に発展してきた。しかし、そのような中で暴力や迫害の対象とされながらも、様々な理由からヒンドゥー・ムスリム間で結婚した夫婦が存在してきた。そもそも…

スリランカにおけるインド・タミル人清掃労働者の研究/差別に抗するマイノリティの日常実践

対象とする問題の概要  インド・タミルはスリランカに居住するタミル人のうち、英植民地時代に南インドから移住した特定のカースト集団をルーツにもつ者を指す。そして、その多くが紅茶等のエステート(=プランテーション)労働者であることからエステート…

現代パキスタンにおけるパルダの実践とその意義/パンジャーブ州の事例

対象とする問題の概要  本研究は、現代パキスタンにおけるパルダの実践を、主に女性に対する聞き取り調査や、参与観察を通して明らかにしようというものである。パルダとは、インド、パキスタン、バングラデシュを中心とした南アジア地域に広く存在する性別…