京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 COSER Center for On-Site Education and Research 附属次世代型アジア・アフリカ教育研究センター
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科

フィールドワーク・レポート

フィールドワーク・レポート

フィールドワーク・レポートは、附属次世代型アジア・アフリカ教育研究センターが実施している「エクスプロ―ラー・プログラム」の成果です。大学院生は、このプログラムの下で、それぞれの研究対象地域において臨地研究(フィールドワーク)に従事して、地域で起きている新たな事象をみずから発見し、それを探求することによって、研究として深化させてきました。そういった知見の第一報がフィールドワーク・レポートであり、現場で得られた新鮮な感覚にあふれています。

高山地帯に生息するユキヒョウ(Panthera unica)の家畜襲撃によって生じる地元民との軋轢に関する研究

対象とする問題の概要  ネパールでは、肉食動物による家畜襲撃が問題となっている。特にIUCNレッドリストで危急種に指定されているユキヒョウによる“マスキリング”(家畜の大量殺戮)が起こることで、被害は大きく、地元民との軋轢を深刻化させている…

駅がアフリカにもたらす近代都市経験――ガーナ・クマシの事例研究――

対象とする問題の概要  クマシはガーナ共和国内陸部アシャンティ州に位置する、同国第二の人口を有する都市である。クマシは17世紀以来アサンテ王国の首都として発展してきたが、沿岸部を植民地化した大英帝国との競争に敗れ、1896年に英領ゴールドコ…

ヒマーラヤ高地における景観の人類学的研究

対象とする問題の概要  地球規模の環境問題が科学的かつ政治的に議論を呼ぶ事実となるなか、ヒマーラヤ高地は周極地域とならんで、気候変動の影響がとりわけ深刻に現れる場所であることがしばしば指摘される。しかし、この「新たなヒマーラヤの危機」をめぐ…

ブータン農村開発における教育普及と今後

対象とする問題の概要  ブータンの国家政策において、初等教育の量的拡大は重要政策の一つと位置付けられてきた。国土の多くが山々に拒まれた地形であるが、それぞれの農村に小規模な学校を設置して教育機会を保障しようと努めてきた歴史を有する。このよう…

現代インド料理における伝統と地域性――ムンバイファインダイニング「Masque」を事例として――

対象とする問題の概要  インドではさまざまな食に関する規制が存在する。特に不浄観から低カーストからの食物のやり取りを拒絶する習慣や、信仰に根差した特定の食品へのタブーなどがある。そのため、レストランや大衆食堂で外食をするという習慣は一般的で…

現代インドネシアにおける穏健イスラーム――スーフィズム・タリーカに着目して――

対象とする問題の概要  近年、イスラーム過激派と呼ばれる勢力が台頭する中で、各国において穏健なイスラームの在り方が模索されている。インドネシアでは2019年に公認宗教及びその他ローカルな信仰を対象とした宗教的穏健化政策(Moderasi B…

ケニアにおける自動車整備士の労働観に関する研究――kazi nzurikujikazaに注目して――

対象とする問題の概要  恒久的な作業場を持たない木材・金属加工職人や自動車修理工などの「屋外で額に汗して働く職人たち」は、ケニアではジュア・カリ(スワヒリ語で「刺すような陽射し」)と称されている [上田 1998: 19-20]。ジュア・カ…

都市周縁部への居住背景について―ザンビア・ルサカのチャワマコンパウンドの事例―

対象とする問題の概要  ザンビアの首都ルサカにおける人口は2024年8月現在で約332万人と報告されている。その内、約7割の人々がルサカ都市圏の未計画居住区(以降、コンパウンド)で生活をしている。現在、コンパウンドでは、インフラの未整備やコ…