京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 COSER Center for On-Site Education and Research 附属次世代型アジア・アフリカ教育研究センター
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科

フィールドワーク・レポート/2018年度レポート

ウガンダ南西部の人口稠密地域における異常気象による土壌浸食と農家の対応

対象とする問題の概要  ウガンダの人口は3400万人で、2014年までの10年間における人口増加率は3.03%と高い [UBOS 2014]。人口の急速な増加は1人あたりの農地面積の狭小化と作物生産の減少をすすめ、食料不足が発生することも懸…

文学とアッタール/イランにおける近年のアッタール研究について

対象とする問題の概要  ドイツの国民作家ゲーテは『西東詩集』においてペルシアの文学作品の影響を受けたことを如実に表している詩を詠んだ。火に飛び込んで自らを燃やす蛾を恋人に例えるというペルシア文学において有名なモチーフを援用したのである。この…

クルアーン学校を「近代化」するとはどういうことか/カメルーン・ヤウンデの事例

対象とする問題の概要  カメルーンを含む西アフリカのムスリムたちは、こどもたちにクルアーンの読み方や初歩的なイスラームの知識を教える、クルアーン学校(coranic schools)と呼ばれる組織をもっている。クルアーン学校は、ムスリムたち…

アゼルバイジャンにおける国家によるイスラーム管理

対象とする問題の概要  アゼルバイジャンにおけるイスラームは、国家によって厳格に管理されている。具体的には、政府組織である宗教団体担当国家委員会、政府に忠実なウラマーによって結成されたカフカース・ムスリム宗務局がイスラーム管理を行っている。…

権力分有体制の内戦的起源/第二共和制レバノンにおける連合政治

対象とする問題の概要  本研究は内戦後の第二共和制レバノンの政治体制を内戦との継続性と変化という観点から明らかにすることを目的とする。対象国であるレバノンは宗教・宗派を基礎とした政治体制を有し、国家が公認する18の宗教・宗派集団のあいだで政…